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2005年08月06日

今日の日に。

今日の日経新聞朝刊「春秋」より。

「いずれ近いうち、ちょっとしたお土産を広島市民諸君にお目にかけたい」
広島市への原爆投下の少し前に敵機からそんなビラがまかれた。井伏鱒二氏の小説「黒い雨」の主人公は、阿鼻叫喚のちまたを歩きながら、その記憶を蘇らせる。
多数の一般市民の命を一瞬で奪った残虐な新型爆弾の使用に際し、米国内に是非を巡る人道上の議論が皆無だったわけではあるまい。ただ「かつて類を見なかったような荒廃の雨が空中からふりそそぐ」と警告する投下翌日のトルーマン大統領の声明には、この未曾有の大量破壊兵器への倫理的な迷いは窺えない。

ヒロシマの「あの日」から60年。唯一の被爆国から発信し続けた非核化と平和への祈りは、原爆投下を「早期の終戦で人命の犠牲を減らした」などとする米国の世論の壁にしばしば阻まれた。原爆投下機エノラ・ゲイを展示するスミソニアン博物館で予定された原爆展が中止された事件は、その象徴かもしれない。

しかし「9・11」のテロを契機に無差別の大量殺戮として日本への原爆投下を問い直す声が米国内にも広がり始めた。テロという身近な危機が核兵器を巡る自国の過去の見直しへ向かわせたのだろうか。罪なき市民の日常が一瞬の閃光とともに地獄と化す「黒い雨」の経験を日本人は世界へ問い続ける必要がある。

以上が、8月6日付 日本経済新聞「春秋」の全文。


広島に原爆が投下されて60年の今日。日ごろは平和ボケで、お気楽組の私でさえ、平和について、考える。

夏の高校野球が始まっている。選手たち自らが、黙祷を捧げようと言い出したのを阻止する高野連の大人たち。何を恐れているのだろう。

歴史を正しく認識しているのか。被爆国の隣で、核を持ち続ける国。日本も敗戦国なのだ。敗戦国だったからこそ、今の日本がある。お金バラ巻き主義と言わるのは、いささか情けないが、それでも国際社会の一員(の仲間に入れてもらおう?)として、頑張っている。品質と技術と真面目さは、自国ながら自慢できる。あなたの国は、と言うよりも、あなたは、何かを頑張っているのか?

「歴史のあの瞬間、原爆は必要だった。我々は後悔していない。」「原爆投下前に、日本は敗戦国だった。」と言うエノラ・ゲイ乗組員。
確かに、敵国の人々に、壊滅的なダメージと喪失感を与えたと言う意味では、これほどの成功例は無いだろう。留めの一発としては、申し分ない。だけど、これ以外の方法は無かったのか・・・。

人は、いつか死ぬ。必ず、死ぬ。なのに、戦争やテロなんて、馬鹿げていると思う。天災の前では、人間の力なんて、たかが知れている。地球や宇宙を相手に、正面から付き合ってもらおうと思ったら、地球人同士で戦っている場合ではない。

争いがなく、必要な教育が受けられる、必要な食べ物が得られる、それだけを望んでいるだけなんだけどな。人間って、厄介で欲張りで、罪深い生き物だな。悲しいかな、私も一応、その一人。

人それぞれ考え方・感じ方は違います。私のHPの私の日記なので、私が思ったままを書きました。不愉快に思った方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい。

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Posted by うさぎ at 16:40│Comments(10)日常
この記事へのコメント
争いがなく、必要な教育が受けられる、必要な食べ物が得られる、それだけを望んでいるだけなんだけどな・・・そのとおりなんです。
夕べ、火垂の墓のアニメを見ました。
何度みても泣いてしまいます。
子供たちにあんな悲しい思いをさせてしまった戦争・・
大人たちのエゴで子供たちを不幸にしてはいけない。
Posted by nonkoge at 2005年08月06日 19:29
今の日本はほとんどの人が、食べるのにも何不自由なく、平和な暮らしをしています。これって本当に素晴らしい事ですよね。それなに最近は自分の思うようにならない、ってだけで直ぐに切れて人を傷つけてしまう。せめて、こんな時だけは、あの悲惨な時代の事を知って、今がどんなに素晴らしいのかを実感しないといけないですね。最近は修学旅行でも広島や長崎には行かないとか・・・、平和教育を見直さないといけませんね。
Posted by hiro&sawa at 2005年08月06日 20:13
ほんとうにそう思います。
うさぎさんのおっしゃるとおりです。
最低限食べられて教育が受けられたら
それで満足しないといけないのに・・・。
天災の前では無力な私たちなのに・・・。
最近の異常気象、地球温暖化、もっと地球市民として考えなければいけないことがいっぱいあります。
戦争を知らない世代が多くなってきていますが
日本人としてこの日を忘れないようにしなければいけませんね。
Posted by ゲスト at 2005年08月06日 21:04
うさぎさん、お若いのに戦争と平和に付いて的確に書いて居られて感嘆しています。
あの日から60年、戦争の悲惨さを知り直す日です。沢山の犠牲者の上に今の日本の平和が有るので、私の父もその一人です。いつまでも平和が続いて行く事を願っています。
Posted by ゲスト at 2005年08月06日 21:18
おはようございます♪
「火垂の墓」はダメでしょう(笑)
何回、見ても泣きますよ〜(T.T)

本当に「当たり前」のことにように思うのですが
エゴ、お金、利権、プライドが関わってくると、難しいですね。
Posted by usagigoya at 2005年08月07日 07:09
おはようございます♪
今の日本では、衣・食・住に困っている人って少ないですよね。
その素晴らしさ、ありがたみがわかっていないから食べ物を平気で捨てる。
感謝する気持ちが、薄れていってるようで、とても悲しいです。

人に対しての「キレる」って言葉、以前は、「よくできる」って
意味ではありませんでしたか?
それがいつのまにか、変わって来たんですね。
美しい日本語も遠のいていきます(笑)
Posted by usagigoya at 2005年08月07日 07:21
おはようございます♪
そうです。そうなんです。
戦争を知っている人が少なくなっているのが、不安です。
何か大切なもの(人)を失っていくような気がします。

「環境保護とか、温暖化防止とか、しなければいけないのはわかる」
「でも何からすればいいの?」って人が多いですよね。
うさ父もそうです。「言うのは簡単やけど」と言います。
だから我が家では「できるだけゴミを出さないように暮らす」を
モットーにしました。
それが、何かになるわけじゃないと思うのですが・・・。
みんなの、ほんの少しの心がけで、変わってくると信じているんです♪
Posted by usagigoya at 2005年08月07日 07:32
おはようございます♪
いなばさん、私を「お若い」と言って下さって、ありがとうございます
何より、嬉しいです(笑)

平和すぎて、人々の心が荒んでいくことを、
先人たちは望んでいないでしょうね。
本当に感謝の心が大切ですよね。
Posted by usagigoya at 2005年08月07日 07:37
私の母の兄は広島に大きな爆弾が落ちたと聞いて、少年兵として
広島へ行きました。
その後、放射能による(それも後から考えれば・・・なんですが)症状、
血が止まらない・髪の毛が抜けてしまう
等の症状をだして、2年くらい苦しんでなくなったそうです。
叔父は、原爆の被害者としては認定されていません。
祖母にとっては、もうそんなことはどうでもよかったのでしょう。
この話は何度も聞かされました。
当時17歳だった、少年が困っている人がいると聞いて助けようとした心を誰が攻められるでしょう。
当たり前のことをしただけでした。
現場にいた人も大変だったでしょうが、
救援に入った人も同じように沢山いるでしょう。
そこに、こんな大きな危険があったなんて、危険続きの当時でも考えられなかったでしょうね。
私にとって、広島は、会ったこともない叔父の話を思い出す大切な一日です。
Posted by ゲスト at 2005年08月07日 08:18
こんにちは。
ふくむすめさんの叔父様が・・・言葉をなくします。
志が高く、行動力があり、慈愛に満ちた方が、
二次・三次の被害に遭われるなんて・・・。
なんて残念で、悔しいことでしょう!
どうしても腑に落ちない・・・そればかりか、怒りを感じます。
おばあさまのお気持ちは、計り知れません。

話したくないことを書かせてしまったのではありませんか?
もしそうだったら、お許し下さい。
Posted by usagigoya at 2005年08月07日 16:18
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