2007年06月18日
それぞれの事情。
私の勤めるオフィスは、1Fに受付カウンターがあり、その奥に簡単な応接セット、そして、事務室がある。あと台所とトイレ。2Fには、会議室と応接セットと図書室があり、更衣室とトイレがある。
お昼休みの過ごし方としては、1Fでお弁当を食べたあと、2Fの会議室でテレビを見ながらおしゃべり。パーテーションで区切られているが、音はまる聞こえなので、内緒話しなどできない。
私が、まだお弁当を食べていたら、一度、2Fに行った狸ちゃんが降りてきた。「どうしたん?」と聞くと「居場所がなくて。」と困っている。
私もお弁当を食べ終わったので、2Fに行き歯磨き。そして、応接セットに陣取り化粧直し。
するとヤマネコの声が聞こえる。彼女は、お昼休みになると携帯電話で話しをすることが多い。相手は、ほとんどお父さま。
ヤマネコのお父さまは、今年の初めに怪我をして、労災認定を受けた。その後、介護の認定も受けたらしい。何が原因だったのかは、聞いたのに忘れてしまったが、かなり会社のかたが無理を聞いてくれて、彼女自身が何度も役所や病院へ足を運んでいた。
お母さまは、ヤマネコの高校卒業と同時に「子育ては終わった!」と言い放ち、お父さまと離婚して郷里へ帰った。
ヤマネコにはお兄さまがいる。仕事には行くが、帰って来てからの生活は、まるでヒッキーのようだとか。今回のお父さまの怪我でも、何もしてくれないばかりか、口も出さない、お金も出さない、やけに逃げ腰だったそうだ。
ヤマネコのストレスや疲労を思うと、幼い子供がいながら、よく頑張っているものだ・・・と感心する。
それで、今日のお昼休みの話しに戻る。聞こうとは思っていないが、図書室から聞こえて来る。
「そんなん・・・お兄ちゃんがしゃべってくれへんから寂しいって、そんなこと私に言われても、どうしようもないわ。自分が元気やったとき、どうやったんよ!?自分が元気やったとき、お兄ちゃんや私に話しかけたことがあったか?!寂しい寂しいって言うけど、今の状況を作ったんは、自分やんか!」
まだまだ彼女の攻撃は止まらない。
「あんたがいったい、今まで、何をしてくれたんよ!」・・・ああ、耳を覆いたくなる。なるほど、この話しを聞いてしまったから、狸ちゃんは居場所がないと言ったのだ。
お父さまと話しが終わって、図書室から出てきた彼女が、私に向かって「すみません。」と言う。「何のすみませんなの?」と聞くと「いえ。聞き苦しい話しで。」とヤマネコ。「ええ。本当に。」と私。
あなたの気持ちは、痛いほどわかる。手に取るように、わかる。若いころは好き勝手にふるまっておいて、弱ってしまうと子供を頼るよね。お兄ちゃんは当てにならないし、イライラするよね。誰も助けてくれない。しんどいよね。
でもね、ちょっと言い方を変えてみたら?ちょっと言いたいことの半分くらいでやめてみたら?あなたがお父さまと同じ年齢になったとき、子供ちゃんから言われたらイヤだなって思うことは言わないようにしてみたら?
「でも・・・。」
そうよね。私は父と違います。って思ってるでしょう?だけど、お父さんがいなかったら、生まれていないのよ。旦那さまにもめぐり会っていないし、子供ちゃんを抱いていないよ。それにさ、今のあなたの話しかたを子供ちゃんが聞くと、怖がると思うよ。
私もね、偉そうなこと言えないから、自分にも言い聞かせながら話しているんだけど。“今日は、このくらいにしといてあげる”って笑いながら、お父さんへの話しかたも変えてみたら?
そういうと、少し泣きそうな顔をして、でもふくれっ面で、食べかけたばかりのお弁当を食べるため、1Fへ降りて行った。
私も、人のこと言えないんだけどな。だからこそ、気持ちがわかる。だからこそ、あなたが損をするようなことは、やめてほしい。それだけなんだけどね。偉そうなこと言って、ごめんね。
そういえば以前、ネズミ君にご家族のお話しを聞いたときも、お父さまへの愚痴を、マシンガン並みの勢いで聞かされた。
みんなそれぞれ、家庭の事情ってものがあるんだよね。だけど、仕事なんだからさ、いつも平常心でいなきゃ。
いくら電話の相手が親だとしても、お昼休みに携帯で話してばかりじゃ、ちょっとかっこ悪いよね。
お昼休みに感情が波立つのも良くない。仕事に集中できなくなるしね。もったいないよ。
するとヤマネコの声が聞こえる。彼女は、お昼休みになると携帯電話で話しをすることが多い。相手は、ほとんどお父さま。
ヤマネコのお父さまは、今年の初めに怪我をして、労災認定を受けた。その後、介護の認定も受けたらしい。何が原因だったのかは、聞いたのに忘れてしまったが、かなり会社のかたが無理を聞いてくれて、彼女自身が何度も役所や病院へ足を運んでいた。
お母さまは、ヤマネコの高校卒業と同時に「子育ては終わった!」と言い放ち、お父さまと離婚して郷里へ帰った。
ヤマネコにはお兄さまがいる。仕事には行くが、帰って来てからの生活は、まるでヒッキーのようだとか。今回のお父さまの怪我でも、何もしてくれないばかりか、口も出さない、お金も出さない、やけに逃げ腰だったそうだ。
ヤマネコのストレスや疲労を思うと、幼い子供がいながら、よく頑張っているものだ・・・と感心する。
それで、今日のお昼休みの話しに戻る。聞こうとは思っていないが、図書室から聞こえて来る。
「そんなん・・・お兄ちゃんがしゃべってくれへんから寂しいって、そんなこと私に言われても、どうしようもないわ。自分が元気やったとき、どうやったんよ!?自分が元気やったとき、お兄ちゃんや私に話しかけたことがあったか?!寂しい寂しいって言うけど、今の状況を作ったんは、自分やんか!」
まだまだ彼女の攻撃は止まらない。
「あんたがいったい、今まで、何をしてくれたんよ!」・・・ああ、耳を覆いたくなる。なるほど、この話しを聞いてしまったから、狸ちゃんは居場所がないと言ったのだ。
お父さまと話しが終わって、図書室から出てきた彼女が、私に向かって「すみません。」と言う。「何のすみませんなの?」と聞くと「いえ。聞き苦しい話しで。」とヤマネコ。「ええ。本当に。」と私。
あなたの気持ちは、痛いほどわかる。手に取るように、わかる。若いころは好き勝手にふるまっておいて、弱ってしまうと子供を頼るよね。お兄ちゃんは当てにならないし、イライラするよね。誰も助けてくれない。しんどいよね。
でもね、ちょっと言い方を変えてみたら?ちょっと言いたいことの半分くらいでやめてみたら?あなたがお父さまと同じ年齢になったとき、子供ちゃんから言われたらイヤだなって思うことは言わないようにしてみたら?
「でも・・・。」
そうよね。私は父と違います。って思ってるでしょう?だけど、お父さんがいなかったら、生まれていないのよ。旦那さまにもめぐり会っていないし、子供ちゃんを抱いていないよ。それにさ、今のあなたの話しかたを子供ちゃんが聞くと、怖がると思うよ。
私もね、偉そうなこと言えないから、自分にも言い聞かせながら話しているんだけど。“今日は、このくらいにしといてあげる”って笑いながら、お父さんへの話しかたも変えてみたら?
そういうと、少し泣きそうな顔をして、でもふくれっ面で、食べかけたばかりのお弁当を食べるため、1Fへ降りて行った。
私も、人のこと言えないんだけどな。だからこそ、気持ちがわかる。だからこそ、あなたが損をするようなことは、やめてほしい。それだけなんだけどね。偉そうなこと言って、ごめんね。
そういえば以前、ネズミ君にご家族のお話しを聞いたときも、お父さまへの愚痴を、マシンガン並みの勢いで聞かされた。
みんなそれぞれ、家庭の事情ってものがあるんだよね。だけど、仕事なんだからさ、いつも平常心でいなきゃ。
いくら電話の相手が親だとしても、お昼休みに携帯で話してばかりじゃ、ちょっとかっこ悪いよね。
お昼休みに感情が波立つのも良くない。仕事に集中できなくなるしね。もったいないよ。
Posted by うさぎ at 19:12│Comments(4)
│仕事
この記事へのコメント
うさぎさん今晩は!!
そんなに見えなくても、人それぞれ問題を抱えてるもんですよね。
私も昼休みにそんな話聞かされた?聞こえてきて?イヤーな気分になった事があります・・・・。
そんなに見えなくても、人それぞれ問題を抱えてるもんですよね。
私も昼休みにそんな話聞かされた?聞こえてきて?イヤーな気分になった事があります・・・・。
Posted by hiro at 2007年06月18日 20:37
☆hiroさんへ
こんにちは♪
そうですよね。
昔の上司の口癖だった「平凡が一番難しい」って、最近身にしみて思います。
そういう話は、お家でしなさい!って思いますよね(^^;)
こんにちは♪
そうですよね。
昔の上司の口癖だった「平凡が一番難しい」って、最近身にしみて思います。
そういう話は、お家でしなさい!って思いますよね(^^;)
Posted by うさぎ at 2007年06月19日 17:51
介護現場ではよくありますね。時には本人を目の前にしてひどいことをいう家族もいます。どうせ病気で何にも分からないだろうという推測のもとで。
誰かに聞こえている状況っていうのは・・・(困)。
誰かに聞こえている状況っていうのは・・・(困)。
Posted by ayappi at 2007年06月20日 15:01
☆ayappiさんへ
こんばんは。
そうなのです。
がんの末期だったウチの母のお見舞いにきて、言いたいことを言って帰った人がいます。
痛み止めのモルヒネで意識が朦朧としているはずなのに、涙をこぼしていた母を思い出します。
どんな病気だって、気を感じとる本能は失っていないと思うのです。
本音で良いと思うのです。
でも、あまりにも露骨で、残酷な内容は、困りますよね。
こんばんは。
そうなのです。
がんの末期だったウチの母のお見舞いにきて、言いたいことを言って帰った人がいます。
痛み止めのモルヒネで意識が朦朧としているはずなのに、涙をこぼしていた母を思い出します。
どんな病気だって、気を感じとる本能は失っていないと思うのです。
本音で良いと思うのです。
でも、あまりにも露骨で、残酷な内容は、困りますよね。
Posted by うさぎ at 2007年06月20日 23:12
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