うさぎの古い日記

昨夜のお祭りで、御神楽へ上がった。

笙と太鼓のお囃子に合わせて、巫女さんが舞う。キレイだな。

お神酒をいただき、頭の上で鈴の音が響く。とても清らかな気持ちになる。

しかし、一瞬あとには、いつもと同じ。

金魚すくいや射的、輪投げに興じる。暑いと気持ちの日持ちまで、悪くなるように思う。

私のお宮参りも、この神社だったらしい。



私が中学生くらいまでは、参道の両側に、ところ狭しとたくさんの露店が並んでいた。扇子屋さん、型抜き屋さん、水笛屋さん、花火屋さん、お面屋さん、飴細工屋さんなどなど・・・遊べる露店の種類が、もっと多かったように思う。今では、数えられるほどしか露店は立ち並ばず、食べるもののお店が多い。

「昔の方が良かった」と、世の中を嘆きはじめるのは、歳をとった証拠かもよ！と友人と笑い合ったが、決して、忘れたくない夏の思い出である。

夏祭りの日には、祖母に浴衣を着せてもらい、父と母に手をひかれ、出かけるのが楽しみだった。りんご飴やとうもろこしなどの欲しい食べ物は、何一つ買ってもらえなかったけど、花火だけは、たくさん買ってもらった。そして、金魚すくいやヨーヨーつりが下手だと、父に怒られた。

今日、父に聞いてみた。食べ物を買ってもらえなかった理由は、「お祭りで売っている食べ物は、いろんな人が前を通っているから汚いねんで。」とか。

金魚すくいが下手だと、なぜ怒るのか？「○子さん（母の名前）と父さんの子やから、勉強は人に勝てるわけがない。せやから、遊びだけは、負けて欲しなかった。」とか。

数１０年ぶりに、謎が解き明かされたってわけだ。やっぱり、私のことを一番、長く見ている人だね。聞いてみて良かったよ。

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