うさぎの古い日記

この業界は、書類一枚の提出忘れで、顧客に多大な負担を強いることになったり、迷惑をかけることがある。
先週の終わり、業界紙を読んでいて、ふと気付いた。今年の３月決算で、ある書類を提出していないのではないか。冷や汗がたらり・・・。
業界でも、書類の提出忘れや確認漏れで、顧客から損害賠償を請求される事例を、良く聞く。

急いで、そのお客さんのファイルを出して、探す、探す・・・あった！しかし、無理に、あとで追加したようなファイリングだった。
期限内に提出しているのか、心配になる。お客さんに確認したくても、既に、その会社の就業時間を過ぎていた。
もし、その一枚の書類を提出していなければ、いくら税額が増えるのか計算してみた。ざっと計算しただけで、３５０万円。目の前、真っ暗。頭の中は、真っ白・・・。
怒鳴られることを覚悟の上で、ボスに報告した。ボスは「なんや、あんたでも、そんなこと忘れるんかいな」と暢気だった。が、増える税額が３５０万円だと言うと、少し焦っていた。
そして今日、その会社へ電話して確認し、受付印の日付を聞き、安心した。
ことの成り行きをボスに報告した。すると「そうやろ？ちゃんと出してたはずやで」と言う。ボスが出してくれたのだと思い「ありがとうございます」と礼を述べると、ボスからの言葉は「出したんか？って聞いたら、あんた、出したって言うてたで」とのこと。記憶に無い。
「私が忘れてるだけだとおっしゃるのでしょうか？」と聞いた。すると「そうやろ。まだらぼけが始まってるんちゃうか？」・・・まだらぼけ・・・と復唱してしまった。
その書類は、ボスの手書きだった。きっとボスが、足らずの書類に気がつき、補ってくれたのだ。
その書類が期限内に提出できていなければ、お客さんに迷惑をかけるだけでなく、お客さんとの信頼関係も崩れる。書類の提出忘れや確認漏れは、顧客の責任ではない。負担が大きければ、訴訟にも、なりかねない。
ボスを尊敬しているし、感謝している。
しかし、先週の「はなくそ」に続いて、今週は「まだらぼけ」だ。ボス独特の気遣いなのかもしれないが。

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