2月1日
飛行機の出発が遅れ、到着すると、すでにとっぷりと暮れていた。女満別空港に降り立つと、予想を超えた寒さだった。
本日の宿泊先、網走グランドホテルにチェックインし、まずは網走温泉で冷えきった体を温める。体が温まると、おなかがすいていることに気付く。タクシーで、網走市の繁華街へ行き、以前から行ってみたかった「蒸汽船」へ。
店内は、漁船のようです。
大門さんの絵番付が飾られていました。
こんなに美味しい毛がにを食べたのは、初めてです。
北国の夜は早い。ハシゴをすることもなく、深酒にもならない。ほろ酔い気分で、ホテルへ帰る。
2月2日
流氷砕氷船おーろら号に乗るため、網走港へ向かう。しかし、天候悪化のため欠航。諦めきれず、窓口のお兄さんに「流氷は、今どこにいるの?」などと質問責め。欠航ならば仕方がない。念のため、翌日の予約を取って退散。
こんな大雪降る中を車で走りました。
午後の予定には、時間がありすぎるので、天都山展望台にある「オホーツク流氷館」で、冷凍室に保存してある流氷を見る。今日のところは、これで我慢しよう。
ここの冷凍室は、かなり広いので、濡れたタオルを振りながら歩くと、冷凍室を出る頃には、タオルが凍っている。そのタオルで、チャンバラごっこ。(おいおい、おばちゃん!いったい何やってんの!?)
この近くにある「やまね工房」と言うお店に寄り、かわいいお土産を購入。
オーロラ号の予定が翌日になったので、翌日の予定を前倒ししよう!と言うことで、次に向かったのは、網走湖のワカサギ釣り会場。
観光協会のおじさんが、「今日は寒いから、えさをつけている間に、イヤになっちゃうよね~。」とか言いながら、最初のえさをつけてくれた。
別のおじさんが、「今日は寒いから、時々休憩しないといけないよ。」と言いながら、私専用の穴を掘ってくれる。
網走湖の氷の厚さは、現在のところ60cmくらいだそうです。
この日の最高気温は-4℃。しかし風が強かったため、体感温度は-10℃くらいだったかも。寒さで、手がかじかんで、ほっぺたがしびれる。ババシャツも、スパッツも、何の役にも立っていないような・・・。
次々とワカサギが釣れるので、とても楽しい。しかし、寒さに耐え切れず、約30分ほどで終了。
30分での釣果です。カワカレイも釣れたんですよ。
唐揚げセットをお願いすると、ワカサギを洗って、小麦粉をつけてくれる。サラダオイルと食塩を借りて、10分200円のコンロで揚げる。
このワカサギの唐揚げは、めちゃうま!
テントを持って、防寒対策を完全にして、もっと長い時間かけて、たくさん釣りたかったです。
午後からの予定、ノロッコ号に乗るため、網走駅へ。
ノロッコ号に乗ると、マイクを持ったお姉さんが、いろいろ案内してくれる。
その中で、流氷が見たくて、毎年網走に来てノロッコ号に乗る、若いご夫婦のお話しを聞いた。9回目でやっと見ることができたらしい。だから、初めて来て見られなかったからと言って、ショックを受けないで下さいね!と励まして下さった。
そのお話しが終わるころには、するめの焼ける良い香りがたちこめ、北浜駅に到着。
当初は、知床斜里駅までを往復するつもりだったが、行きたいところができたので、北浜駅で降りることに。
北浜駅の「停車場」で、停車場ランチが食べたかった。
ランチのあとは、涛沸湖の白鳥公園まで、雪道を歩く。その途中、大胆にも、ズデーーーンッ!!と転んでしまった。お尻と右てのひらを強打。そして、大笑い。横を通った車の人も、笑っていた。
白鳥さんやカモちゃんにえさをあげながら、奇跡の一枚が撮れることを願いながら、撮り続けた。が、残念ながら、相手は生き物。そうそう簡単に撮れるものではない。
さて、何種類の鳥さんがいるでしょう!?
北浜駅から、今度は普通列車に乗り、網走駅へ。ホテルへ帰る途中、網走湖畔で開催しているイベント「あったか網走」の会場に立ち寄ってみた。
こんな、かまくらがありました。
夜はライトアップされて、とても暖かそうだ。熱気球搭乗体験などもあり、地元の人や観光客でにぎわっている。
今日の夕食は、北国のお友達・
かもめさんが教えて下さった「すし処・むらかみ」へ。新鮮なお魚をたくさんいただいた。
流氷酒です。
海老2種食べ比べ。
右・ぼたんえび 左・ぶどうえび
鮭4種食べ比べ。
右から順に、サーモン・時知らず・鮭児・ますのすけ
生きんきのお寿司。
最後に、とても珍しい生の蟹の外子と内子の握りをいただいて、満足!満足!!
2月3日
朝食前に、おーろら号へ電話。やっぱり今日も欠航。ショックのあまり、朝食がすすまない。しかし、しばらくあとに欠航するのも当然と思うことになる。
今日のお昼は、ネットのお友達のかもめさんとランチをご一緒する。それまでの時間、ドライブを楽しむことに。
初日から何度と無く感じたことだが、雪質がとても良い。
誰のあしあとでしょう!?あとをついて行きたくなります。
ここ20年近く、スキーから遠ざかっている私でも、「しばらくぶりに滑ってみようかな。」と思うほど。それも、当時のまんまで滑られるような、錯覚をするくらい、パウダースノー。もちろん、積もってしまうと重いし、新雪に足を踏み入れると、なかなか抜け出せない。だが、都会の雪にはありえないが、「雪が風に吹かれて飛んでいく」と言うか「掃かれていく」のを何度も目にした。スキーをしに、北海道へ来るのも良いかも!なんて話しているうちに、能取岬に到着。
この波を見ると、やっぱり船は出ないなぁ・・・と思ったのです。
能取湖では、ワカサギ釣り大会も開催していて、大変な人出だった。
ドライブのあとは、お土産選び。それほど多くのお土産を買う予定は無いが、良いものを少しだけ買いたい。昨日のお寿司屋さんのご主人が勧めて下さった「ベーシック」と言うスーパーへ。
羅臼産のホッケが安い。一夜干しの氷下魚など、初めて見た。お土産になりそうなお菓子なども購入。地元のスーパーは、お土産屋さんより、安くて良い品がいっぱいある。クロネコクールで、自宅へ送る。
午後1時、かもめさんと「あんじろ」で、待ち合わせ。あんじろも、行ってみたいお店だったので、とても嬉しい。かもめさんには、この旅行のことで、本当にいろいろ教えてもらって、お世話になった。是非、お目にかかってお礼を申し上げたいと思っていたのだ。
色白で、小顔で、知的な女性と言う印象。たしか年齢では、私の方がかなり上のはずだが、落ち着いていて、大人っぽい。私はと言えば・・・がちゃがちゃしている。でも、そんな自己嫌悪に陥っている間もなく、おしゃべりに夢中。
もちろん、記念撮影も忘れずに。
「あんじろ」の人気メニュー、マドンナセットのオムライスです。
店内の照明が暗めなので、ちょっとみえにくいですね。
いや、かもめさんが言ってくれなかったら、忘れてしまうところだったんだけど・・・。
とても話しやすくて、楽しい時間だった。帰りの便の時間を気にせずにすんだなら、きっと、あと2時間は、話しこんでいたことだろう。
かもめさんにちぎれるほど手を振って、空港へ。
女満別空港で「オホーツクラーメン・塩」を食べながら、流氷へのリベンジを誓ったのである。でもなぁ、2月中旬から3月上旬までに休みをとったら、きっと私は解雇だよなぁ。「解雇」は、困る。だけど、「いつでも休んで良いよ。」なんて言われると、それも情けない。今の仕事を辞めたときの楽しみとして、とっておくしかないのかな。
昨日は「節分」だった。父が巻き寿司と節分いわしを用意しておいてくれたので、それを食べた。今日は「立春」。昔の人が節気を決めたときは、この2月に、もう春を感じていたのだろうか?昔は、もっと寒かったはずなのに。
今回の旅で、いろんな人のお話しを聞き、温暖化の影響を思い知った。ブログ友達の
z0raさんがご自身のブログで書いていらした言葉が、旅行中、何度も私の頭の中をかけめぐる。
「一生懸命、ブレーキ踏んでいるんだけど、スピードの出し過ぎで、いつまで経っても、止まれない。そんなカンジかな。温暖化って。」
車の運転をするしないに関わらず、この言葉の内容を考えてみてほしいと思う。どんなに怖いことか・・・。
流氷の接岸期間が、昨年は、今までで最短だったと聞いた。氷が「もう限界が近いんだよ。」と言っているような気がしてならない。
流氷に会えなかったことは、何より残念ではあるが、流氷以外の楽しみもたくさんあった。そして、美しい景色を見て、いろんなことを考えて、思いのほか勉強になった。何より、パソコンを立ち上げなければ会えなかった、ネットのお友達と会い、お話しできたことは、特別な感動だ。
明日からは、今年第2波の繁忙期がやってくる。今週から4週連続で、土曜日の休みは返上。おそらく来月の今ごろは、目が三角になり、家の中はひっくり返り、ちゃんとしたご飯が食べられない状況になっていることだろう。しかし、そのしんどさがあるからこそ、充実感を味わい、報酬があり、こうして休みがとれて、旅行にも行ける。またあの景色が見たければ、前を向いて頑張るしかないのだ。
長々と読んでいただき、ありがとうございました。
さて、「明日、私は旅に出ますクイズ」の正解は、1泊目・網走、2泊目・網走でした。正解者は、いらっしゃいませんでした。当選者無しでは、ちょっと寂しいので、1泊でも「網走」と答えて下さった、ことりさんとみのりちゃんの相棒さんを当選者と決定します。参加して下さった皆さま、本当にありがとうございました。